
衛生器具で蛇口(給水用具)で必要な最低の水圧があるそうですが、
よくわからん。
という疑問にお答えします。
はじめに結論 A:(フラッシュバルブで70kPa単水栓で30kPa-50kPa)
この記事では
- 水栓の最低の水圧がわかる
- kPaキロパスカルとメガパスカルMPaの違いがわかる
本記事の内容
- フラッシュ70kPa単水栓50kPaです
- 単位の変化今はMPa(SI単位)以前はkg/cm2
- 三階直結給水と水圧が弱いワケ
フラッシュ70kPa単水栓50kPaです

- 単水栓(1個の蛇口)30kPa(0.03MPa)
- 一般的な水栓50kPa(0.05MPa)
- フラッシュなら水栓70kPa(0.07MPa)
表にします
必要な水圧 | MPa換算 | |
単水栓1個の蛇口 | 30kPa | 0.03MPa |
一般的な水栓、給湯器 | 50kPa | 0.05MPa |
フラッシュバルブ(昔の駅のトイレの水洗) | 70kPa | 0.07MPa |
(フラッシュ≒駅や公共施設の昔ながらの横の棒を押すトイレ=最近は減ってきている)
フラッシュバルブはだいたい25mmの配管の直径が必要で、
末端の器具の中では太いので気を使うが最近は少ない
昔の公共施設のトイレではいまだに見かける
が今は節水タイプが主流で減ってきている
単位の変化今はMPa(SI単位)以前はkg/cm2
なにこの単位?
SI単位での圧力の値ですMPa(メガパスカル)
※SI単位というのは国際的な単位の基準です
1999年10月に統一されたようです
それまでは kg/cm2が使われていました
kPa(キロパスカル)と呼びます
以前はSI単位という基準のまえはkgf/cm2
(きろぐらむふぉーすぱーへいほうせんちめーとる)
という単位を使っていました。
0.2MPa≒2kgf/CM2でした
なので古い(失礼)人は
2キロあるね!とかいいます。
なので注意が必要です(変換の)
新しい人は0.2はあるねとか言います
両方とも理解してあげて
器具末端で普通に使う水圧について
まあ夜中にうだうだ水圧について考えてみたんですが、
管工事の教科書だと、フラッシュバルブで70kPa単水栓で30kPa
の水圧がいりますよーと教わるですが、
ネットで器具売ってる会社だと
まあ、ある程度の安全域を
彼らなりに見込んでいるのか単水栓でも50kPa
くらいでよろしくー
と書いてあります。
- 50kPa=0.05MPaです
(いちいちpを大文字にするのだるいです)
で、
では水道屋さんの安全域を事前に算出する場合
は、一番のネックは
階高と末端最高位での器具の出水不良かと、
同時使用だなんだももちろんなんですが、
単純に
- 水頭(ヘッド)水柱
階高なにさ?というのは
一階より二階の方が水が出にくいから
気をつけてねという話です。
なにをどの程度気をつけていけばいいの?
という部分ですが、
大体一階から二階まで約3メートルくらいの
高さはあります。多分
3階だと6メートル、
4階だと9メートル、
ざっくり計算で一番圧力損失の原因は「高さ」ですから
- 2F→3m
- 3F→6m
- 4F→9m
GL1Fの土んとこで水頭約20m薬0.2MPaだと
4Fでは20-9で11m≒0.11MPaということです
となり、その分お水が出にくくなるという、
いわゆるリスクが高まる。
?何の?
- 取水不良
この時高さで考えておかないといけないのが
あと2つありまして、
大事なのは
- 同時使用を考える
一階地面までの水道の道路の中から地面までの高さ、大体1.2メートル
あと、器具の高さ、1.5メートル、これが仮に
天井配管だった場合のケースを踏まえ
2.8で換算
つまり階高分プラス、2.8と1.2を足して4メートル
例え1階でも4メートルの損失水頭、つまり
高さでのロスを見込む必要があると思われます。
2階で4たす3で7メートル
3階で10メートル
4階で14メートル
結構な損失水頭なのだなあと、
で、その末端で、給水用具の同時使用や摩擦損失など曲がり、
バルブや量水器などの直管換算を全く無視した値ですが
仮に3階建天井配管の末端が給湯器であった場合
50kPa確保したほうがいいですよね
という部分を計算しておくですとか、
水道事業者へ水圧の調査を依頼するですとか、
現地の仮設水道でその一階のグランドレベルで
大体水圧はどのくらいあるのか
などの確認方法があります。
昔はなかなか水圧、水量を確保しづらいことが
多く、受水槽方式が
一般的だったそうですが、
今は都市部では、受水槽なしの直結直圧式が
一般的らしいです。
とはいえ、給水システムというと大げさですが
、
きちんと、お施主さんや建築さんと打ち合わせを行い、
時として水道事業者さんと連携して
使用者さんが
安心して使えるアドバイスを出来るように
なればいいのではないかと思います。
大体新しい買い物をするときは
色々盛り上がって、いいものをつけてくださるのは
まったくもってありがたい話なのですが、
いざつけてみたが使えないでは
あんまりなので、
水をぶっかけない程度に上手くお話できたら
いいです。ハイ
まあ、体裁トークはさておき、
話は戻りまして、
3階10メートルの損失水頭で50kPaを確保するには。
三階直結給水と水圧が弱いワケ

水理計算ってほどのしっかりしたものではないですが、
見ての通り
20mの水頭に対し、
3階の屋上(天井配管部分で)
約水頭で10mを切る値まで来ています
20-10=10m
なので、10m=0.1MPa=100kpa
となり、あんまり強い水栓はもとより
2個以上の水栓を同時に使うと水の出はさらに悪くなります。というかNG
50kpa+50kpa=100kpa
この話は1個の水栓の話だけでしたが、
同時に使用(同時使用)を考えると
より条件は悪くなるということです。
お分かりいただけますでしょうか。
衛生器具の必要最低水圧って?【まとめ】
A:最低水圧の目安はこれです!
- フラッシュバルブ → 70kPa(0.07MPa)
- 一般的な水栓 → 50kPa(0.05MPa)
- 単水栓(1つの蛇口)→ 30kPa(0.03MPa)
- 水栓ごとの必要最低水圧
- kPaとMPaの違い
- 古い単位「kg/cm²」との関係
- 建物の階数による水圧低下の理由
- 実際の現場で気をつけたい水圧設計の考え方
- 天井配管や同時使用時の損失水頭の見積もり
- 古い設備のフラッシュバルブの特徴と注意点
- GL(地盤)からの高さが水圧に与える影響
- 3階直結給水が水圧不足になりやすいワケ
- 水圧不足にならないための対策と確認ポイント
必要最低水圧の早見表
用途 | 最低水圧 | MPa換算 |
---|---|---|
単水栓(1個の蛇口) | 30kPa | 0.03MPa |
一般的な水栓、給湯器 | 50kPa | 0.05MPa |
フラッシュバルブ(公共トイレ) | 70kPa | 0.07MPa |
さらに詳しい内容・サンプル計算はコチラ!
関連記事で水理計算のサンプルや自動計算フォームも紹介しています!
関連記事で水理計算のサンプルとか書いています。
よろしければどうぞ!


